アクエリアス

アクエリアス
TV-CM アクエリアス『北島康介・オリンピック』篇では、水中撮影素材でのマスク合成とCGによる気泡を合成しています。
TV-CM アクエリアス『北島康介・オリンピック篇』は2004年6月21日より全国オンエアされました。

水中撮影
このCMでは水中撮影が中心となりました。水中撮影ではロールチェンジやレンズ交換に時間がかかることや、北島選手の撮影にかけられる時間が限られていることなどから、事前の準備を入念に行っています。ダイビングプールでスタンドインに泳いでもらい、飛び込む方向やカメラ位置などを決めるために何度もテストを繰り返しました。プールの壁面は、後に合成をするためと、ライティングの関係で白い幕を張ってあります。したがって、通常のプールとは異なり距離感がつかみにくく、北島選手の安全性も考慮して撮影プランが立てられました。撮影は水中撮影のスペシャリストで、「タイタニック」なども手掛けたオスカーカメラマン、ピート・ロマーノ氏が担当しました。ロマーノ氏はカメラを手持ちにすることでセッティングの時間を短縮しています。
撮影では、ビジコンの映像をノートPCに取り込み、AVID XpressDVを使用して、その場でオフライン編集を行いながら進められました。
CG

撮影された水中シーン

デジタルスイマーの再現
撮影終了後、撮影素材に対してマッチムーブ・プロセスにてカメラの動きと、北島選手の動きを3Dのデジタル・カメラとデジタル・スイマーとして再現することから始めました。カメラは手持ち撮影であることと、通常の撮影とは異なり、追跡用のマーカーが十分配置できなかったため困難な作業となりました。基準となったのは、重りをくくりつけて水中に垂らしたロープに、1mごとに付けた印です。北島選手の動きは、ロトスコープによって再現しました。
再現されたデジタルスイマー

マット作成
今回の作品では撮影素材がシンプルである分、合成処理による絵作りが重要となります。2DのコンポジットはIMAGICAのコンポジター川村大輔氏が担当しました。川村氏はプリプロダクションの段階から参加、撮影現場でもVFXスーパーバイザとして撮影の監修を行っています。撮影後は、背景を入れ替えるためにマット作成を行いました。プールの内側に白布を張り、背景を単純化してはいますが、気泡があるためキーで抜くことができず、手描きによるマット作成となりました。

オリジナル素材と手描きのマット

CGによる気泡
マット作成と同時に、CGによる気泡の作成を進めました。
デジタルスイマーの動きをベースに、パーティクルシステムを用いて気泡を発生させています。このとき、実写のような自然な動きの気泡と、実際にはあり得ない誇張した動きの気泡も作成しています。これはCGならではの「遊び」が欲しいというディレクターの要望に応えたものです。こららの素材をどのように合成するかは、感覚的な部分も大きいため最終的なINFERNOでの合成時に出来る限りの調整が可能であるように素材を作成しました。具体的には、画像のRGB各チャンネルに、エッジや陰影、ハイライトといった情報を個別に持たせ、合成時に組み合わせてCG気泡の質感を調整できるようにしています。気泡による背景の屈折などの見え方も合成時に調整しました。
デジタルスイマーとCG気泡素材
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Oct/2005
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