Devil May Cry3

Devil May Cry3
PS2用ゲーム「Devil May Cry3」(カプコン)では、総尺90分に及ぶゲームシネマティクスをリアルタイムグラフィックスにて制作しました。
『Devil May Cry3』は2005年2月17日に発売されました。

ゲームシネマティクスとは
ゲームシネマティクスとは、ゲームの世界観を表現することでプレイヤーをその世界に引き込むことが主な目的です。従来はプリレンダリングによるハイエンドなムービーで表現することが主流でしたが、ゲーム画面とのギャップもまた少なからず存在しました。そこで、今回の作品では全てのゲームシネマティクスをゲーム機のリアルタイムグラフィックスを用いることにし、ゲーム画面とのギャップを解消しています。

プリプロダクション
ゲームシネマティクスのディレクターには映画のアクション監督、下村勇二氏を起用し、カプコンのゲーム開発チームと共にシナリオを共同開発するところからプロジェクトをスタートさせました。シナリオを完成させた後、ストーリーボードを作成し、さらにビデオマティックスを制作し、映像の初期設計を行いました。アニメーションは基本的にMoCap(モーションキャプチャー)を使用し、米国人アクターを起用する予定でしたが、ビデオマティックスは日本人アクターを起用して日本で制作しました。監督がアクションやカメラワークを設計するにあたり、日本人同士で意思疎通を図るのがベストであると判断したからです。同時に、実質的なMoCap収録の日数の算出や収録可能な演技(アクション)なのかを検討する材料としても利用されました。その結果、効率の良い収録が出来、コストの抑制にも役立っています。
その後、MoCap収録のためのアクターはLAでオーディションとリハーサルを行い、収録は東京で行いました。MoCap収録では、このビデオマティックスが日米のスタッフのための良きコミュニケーションツールとなりました。また、同時にビデオ撮影も行い、実際のアクションを用いたより精度の高いモーションキャプチャー・ビデオマティックスを作成しました。

プロダクション
この作品では、「実写ではあり得ない、クレージーなアクション」を目指しており、MoCapによるリアルなアクションだけではなく、より誇張されたスタイリッシュなアクションを作成する必要がありました。そこで、MoCapによるアクションを手作業でさらに洗練させてゆく作業も行っています。
リアルタイムグラフィックスの作成は、映像(画像)の作成ではなく、モーションデータの作成が中心となります。モーションの作成や調整は全てSoftimage | XSIを用いていますが、作成したモーションを編集するのは専用のアニメーションコントローラーで行います。その後、PS2の開発ツールに読み込んでエフェクトなどを加えます。開発ツールはカプコンのゲーム開発チームがこの作品に特化したツールを開発しており、我々も同じツールを用いて制作を行いました。開発ツールは必要に応じて改良が加えられ、ゲームの開発のみならず、映像制作にも特化したツールとなっています。

リアルタイムグラフィックスの展望
今後、PS3やXbox 360などの登場により、リアルタイムグラフィックスでもより高度な表現が可能となります。それにともない、ゲームシネマティックスもリアルタイムグラフィックスに置き換わってゆくことが予想されます。リアルタイムグラフィックスによる映像制作は、従来の映像制作のワークフローとは異なる部分があり、特にゲーム機の技術的な側面に深く関わる必要があります。今回の作品では、試行錯誤を繰り返しながらも、ゲーム制作とCG(映像)制作のノウハウを融合できた稀な作品だと自負しています。

『Devil May Cry3』公式HP:http://www3.capcom.co.jp/devil3/

PDF Download:devil_maiking_J.pdf
こちらをご覧いただくにはAcrobat Readerが必要となります。
お持ちで無い方は、右のアイコンをクリックしてダウンロードをお願いします。
Acrobat Readerダウンロード
Oct/2005
©2005 Links DigiWorks Inc. All rights reserved